野球の華と言えばホームランですが、みなさんはどんな球種がホームランになりやすいと思いますか?
- 甘くなったスライダー?
- いやいや、すっぽ抜けたフォークでしょ~
- やっぱり高めのストレートだろ!
- いや、力のあるストレートは打ち辛いから、まっすぐは無いな
色々なご意見があると思いますが、統計上ホームランになりやすい(打者にとって打ちやすい)球種は明らかになっています。
この記事では、ホームランを打ちやすい球種をランキング形式でご紹介します!
ホームランを打ちやすい球種ベスト3
それでは、ホームランを打ちやすい球種のベスト3をご紹介します。
※尚、この記事に記載したデータはは以下の書籍を引用しており、NPBにおける2004年~2014年のデータをまとめたものです。
< 引用元 >
野球×統計は最強のバッテリーである セイバーメトリクスとトラッキングの世界、データスタジアム株式会社
1位「ストレート」
最もホームランを打ちやすい球種はストレートでした。
球速が速いのでバットの上側に当たりやすく、その結果フライになることが多いことが影響していると思われます。
ホームランを打つためには、打球がフライ(またはライナー)であることが必要であり、いくら強い打球を放ってもゴロではダメですからね。
ストレートは配球的に最も使われますし、投手が必ずしも空振りを狙って投げ込むボールではありません。
それに打者が練習で最も打ち込むのがストレートですから、その分球道をイメージしやすいですしね。
2位「カットボール」
2番目にホームランを打ちやすい球種はカットボールでした。
カットボールは変化が小さく、比較的ストレートに近い球道になります。それゆえストレートと同じような理由で上位に入ったのかもしれません。
それにカットボールは空振りを奪うことより、バットの芯を外す目的で投げることが多い球種ですので、失投=ホームランボールになりやすいのかもしれませんね。
3位「スライダー」
3番目にホームランを打ちやすい球種はスライダーでした。
スライダーを投げる投手は多いですし、打者にとってスライダーの球道はイメージしやすいかもしれません。
ストレート同様、打撃練習でスライダーを打ち込むことも多いですし、打者にとって克服しなくてはいけない球種の代表格ですからね。
甘く入ったスライダーなど、打者にとって絶好のホームランボールです!
最もホームランを打ちづらい球種
ホームランを打ちやすい球種があれば、反対にホームランを打ちづらい球種もあります。
最もホームランを打ちづらい球種はフォークボールでした。
縦に鋭く落ちるフォークボールは打者にとって打つべきボールではなく、見極めて ”見送るべき球種” ですから当然の結果でしょう。
フォークボールが来ると分かっていたら、大半の打者は見送る選択肢を持つでしょうしね。
打者にすれば仮にバットに当てたとしても、バットの上側で捕らえることは非常に難しく、打球がフライになりづらい球種です。
それゆえ、最もホームランを打ちづらい球種という結果は納得です。
アマチュア野球への応用
これまでの結果を踏まえると、アマチュア野球でもホームランを打ちやすい球種は同じ傾向にあると思います。
すなわち、
- ストレートやスライダーの方がホームランを打ちやすい
- シュート系の球種はホームランを打ちづらい
- 縦に変化する球種はホームランを打ちづらい
といった傾向がそのままアマチュア野球にも当てはまるという可能性が高いでしょう。
例えば、シュート系の球種は打ち込む機会(打撃練習の機会)が少ないですし、体感できるほど曲がるシュートを投げる投手も少ないこともあり、打者が ”打ちづらい” と感じで当然です。
縦に変化する球種は低めに制球するのが鉄則ですし、そのようなボールを打ち上げること自体難しいので、やはりホームランを打ちづらいです。
ただ、プロ野球の投手とアマチュア野球の投手は球種が違いますから、その辺を考慮する必要があるでしょう。
高校・大学野球の強豪校(プロ予備軍)の投手なら別ですが、実戦で通用するようなフォークボールやシンカー、ツーシームを投げるような投手はそう多くはありません。
ストレートを軸にカーブ・スライダーを投げる投手が一般的です。
ハッキリ言って、ストレートとスライダーを中心に投げる投手と対戦したらホームランを打つチャンスです。
比較的スピードの速いスライダーはタイミングを崩されるリスクが少なく、縦変化が大きくありませんからバットに当てる難易度は下がりますからね。
どちらかと言えば打ちづらいのはカーブの方でしょう。スピードを抑えて縦変化が大きいのがカーブの特徴ですので、タイミングを崩されやすく、フライを打ち上げる難易度が高くなるからです。
まとめ
ホームランを打ちやすいランキングはいかがでしたか?
個人的には『スライダー系の方が打ちやすい』と感じていましたが、ストレートが打ちやすい部類に入るとは思っていませんでした。
ただ長年キャッチャーをやってきて、『ホームランを打たれたボールは?』と問われると、『ストレート』と答えます。
正確に言えば、強打者には球種問わず打たれた記憶がありますが、まぐれっぽい打たれ方をした打者は圧倒的にストレートが多かったです。
ヤマを張るタイプは総じてストレートに照準を合わせる選手が多いんでしょうかね?(私は球種にヤマを張るタイプではなかったので分かりませんが)
選手によって打ちやすいと感じる球種やコースは様々だと思いますが、確実に言えるのは
ストレートを打ち返せる
ことが打者にとって最も大切だということです。
相手投手のストレートを打ち返せなければ、ホームランなど絶望的。
逆にストレートを打ち返せるなら、まぐれでも一発を放つ可能性が少なからずあるということです。
ここは一発狙ってみるか!
という打席では、このランキングを参考に狙い球を絞ってはいかがでしょうか。