打席で緊張してしまう原因と対処法。リラックスしたければ絶対に〇〇〇をやるな!

打席で緊張してしまう原因と対処法。リラックスしたければ絶対に〇〇〇をやるな!

試合で打席に入ると緊張してしまい、普段通りのバッティングが出来ない経験はありませんか?

視野が狭くなったり、息苦しさを感じたり、体が重いような感じだったり。

同じ凡打でも、自分より相手投手の実力が上回っている場合は諦めがつきますが、全く実力が発揮できないとなれば、悔しさとともに、情けなさも感じてしまうでしょう。

この記事では、そんな人に向けて

  • 打席に入ると、なぜ緊張するのか?
  • 緊張の種類
  • 緊張をさらに高める、絶対にやっていけない動作について
  • 正しい緊張の和らげ方

について解説したいと思います。

緊張をコントロールできるようになると、納得する打席が増えますし、飛躍的に成績が良くなることは間違いありません。

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打席に入るとなぜ緊張するのか?

最初に言っておきますが、打席で緊張しない人などいません!

緊張の質や度合いが違うだけで、誰でも緊張するものです。

そもそも打者は、攻撃側する立場でありながら、打席に入ると

攻撃(口撃)される

対象になってしまいますので、非常に受身な立場なのです。

 

”打席”という場所は、相手チームの捕手を除く8人の野手(投手を含む)の視線が集まり、目に見えない圧力を感じるところです。

さらに、相手ベンチ・味方ベンチ・観客の視線も集まりますし、バッティングが苦手な人にとっては逃げ出したい場所にも感じられるでしょう。

このように”打席”とは過酷な場所であり、打者が緊張するのは当然のことなんです。

 

良い緊張と悪い緊張

打者は、みんなの視線が集まることによる緊張だけでなく、その他の要素によっても緊張します。

ここでは、その種類と良し悪しについて説明します。

良い緊張=自分に期待する気持ち

あなたが必死に練習し、努力する理由は

”試合で良い結果を出したいから”

ですよね?

打者であれば、ヒットやホームランを多く打ちたいから練習・努力しているはずです。

 

練習や努力に費やした時間が長いほど、あるいは苦労した量が多いほど、”良い結果が欲しい!”と望むのは当然のことです。

そして、良い結果を強く望めば望むほど、結果に対する緊張が高まります。言い換えると、自分に期待する気持ちが強いほど緊張は高まるのです。

この緊張は至って自然なことであり、良い緊張と言えます。

 

これは、野球に限らずどんなスポーツでも同じですし、日常生活でも同じです。

例えば、学校でテストがあったとします。

  • 「60点を取れればいいや」と思って勉強した場合
  • 「80点が取りたい」と思って勉強した場合
  • 「絶対に100点を取るんだ!」思って勉強した場合

この3つのケースで言えば、絶対に100点を取るんだ!と思って勉強をして、テストに挑んだ場合が最も緊張するはずです。

いずれのケースも、望んだ結果が出せなかった場合、

”これまでの努力が報われなかった・・・”

と感じるでしょうが、報われない努力が大きければ大きいほど、後で落胆する度合いも大きくなります。

人は経験からそれを知っていますから、恐怖し緊張するのです。

 

逆に、緊張を全くしない人もいます!

それは全く努力していない人です。

全く努力していない=自分に期待しない(できない)ですので、結果がどうであれ、すべてを受け入れる他ありません。

目の前の試練に対して、自分で打開する術を身につけていませんから、最初から失敗・成功なんて存在しません。目的も目標もないので、緊張する必要がないのです。

ただし、これは野球選手にとって(どんなスポーツでも同じ)論外ですし、こんな選手はほとんど存在しません。

このように、多くの練習・努力を積んだ選手ほど緊張して当然ですし、それは決して悪いことではなく、良い緊張だと思って下さい。

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悪い緊張=良い緊張が膨張した緊張

先程説明した通り、打席に入った打者は多かれ少なかれ緊張しますし、その緊張は決して悪いものではありません。

しかし、間違った緊張の和らげ方をやってしまい、良い緊張を膨張させる緊張は”悪い緊張”です。

打席に入ると過度に緊張して、思うようなパフォーマンスが出せないと感じている人は、このケースが多いです。

言い換えると、緊張という火種は誰しもが持っていますが、

  • 打てる人は、その火種をコントロールし、適度な大きさに抑えることができる
  • 打てない人は、その火種をコントロールできず、火種が大きくなり過ぎて自らを滅ぼしてしまう

となります。

 

リラックスしたければ絶対に〇〇〇をやるな!

緊張をさらに高める、絶対にやってはいけない動作について説明します。

それは、

深呼吸

です。

深呼吸をするとリラックスできないだけでなく、反対に緊張を膨張(悪い緊張)させることになります。

 

具体的に説明すれば、

深呼吸の後に、大きく息を吸い込んではいけない!

となります。

深呼吸の後に、大きく息を吸い込むと、肩に力が入ってしまいます実際にやってみると、肩に力が入ってしまうことがわかると思います)。

 

さらに、打席で構えたまま、吸い込んだ息を堪えていると、次第に腕が震えてきます。

すなわち、深呼吸で大きく息を吸い込み、胸にたくさんの空気を溜め込むと、肩に力が入ってリラックスできず、緊張が膨張してしまうのです。

 ひとこと

 

よく、”肩の力を抜け”と言われると、肩を上下させ、肩の力を抜こうとしますよね。

 

それはそれでいいのですが、その後、深呼吸してしまう選手をよく見かけます。

 

その結果、肩に力が入ってしまいますから、肩を上下させてリラックスを促したことは、何の役にも立たなくなってしまいます。

 

 

深呼吸する打者はチャンスに弱い

投手はランナーを背負うと、セットポジションになり、盗塁されまいと投球リズムを変えてきます。

当然、投球までに時間をかけて投げる場合もあります。

こんなとき、深呼吸により大きく息を吸い込んだ打者は、じらされて体が硬直してしまいます。

 

その結果、タイミングを合わせることが難しい状態になってしまうのです。

このメカニズムを理解せず、

チャンスになると肩に力が入るから、深呼吸しよう

と考えてしまうと逆効果であり、チャンスになるといつも肩に力が入ってしまい、チャンスに弱い打者から脱却できないのです。

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正しい緊張の和らげ方

正しい緊張の和らげ方を身につけるには、呼吸法を見直す必要があります。

とは言っても、やり方は簡単です!

  • 胸の空気を吐き出し、丹田に力を入れる
  • その後の呼吸は、鼻でゆっくりとする

 

こうすると肩の力が抜け、胸のときめきも静まり、余計な緊張を促すこともありません。

実際、ほとんどの人は練習でこのような呼吸法をやっているはずです。

反対に、バッティング練習で、深呼吸して大きく息を吸い込む選手の方が珍しいですから。

 ひとこと

 

 

家にいるとき、リラックスしようと大きく息を吸い込みますか?

 

普通、そんなことはしませんよね。

 

むしろ、ため息をつく方が多いのではないでしょうか。

 

ため息をすると、胸の空気を吐きだし、リラックスできるからです。

 

逆に言えば、リラックスしている状況では、自然とそのような呼吸法をやっているのです。

 

まとめ

野球選手として高いパフォーマンスを発揮するためには、

力の抜き方

を覚える必要があります。

しかし、この『力の抜き方』を教えてくれる指導者は少なく、『力の入れ方』ばかり教える指導者が多いです。

指導者にとって、力を入れるポイントって教えやすいんですよね。

逆に、力を抜くポイントは無意識に出来ていることが多いので、指導者自身が気付いていないケースも多いんです。

でも、力を入れる前に、力を抜くことが絶対に必要なんです!

 

力を抜くことが上手くできないと、その後に力を入れようと思っても上手くできません。

呼吸法による緊張増加もこれと同じです。

打者が打席で深呼吸をして、息を多く吸い込んでしまうと、構えた段階から肩に力が入りっぱなしなり、高い緊張状態になってしまうのです。

それを防ぐためにも、しっかりと息を吐いて、ゆっくり鼻で呼吸するようにしましょう。

そのためにも、日頃の練習から呼吸に意識を持って取り組むことが大切です。練習でしっかりと緊張のコントロールが出来れば、試合でも必ず出来るようになります。

そして自分に期待する心地よい緊張感を持って投手に挑めば、きっと努力に比例した結果を残せるはずです。

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