強打者って怖いですよね~
初見で分かる打者もいますし、何度か対戦して痛い目にあわされた打者もいるでしょう。楽に打ち取れない訳ですから、キャッチャーも配球に頭を悩ませます。
強打者に対してキャッチャーは色々なことを考えますが、
・内角で起こして・・・
・次に変化球を使って・・・
・緩急を使って・・・
なんて言っている間に打たれてしまうことが多いですよね。
すなわち、強打者とは投手のウイニングショット(決め球)すらたどり着くことが難しい打者なんです。
キャッチャーから見れば、配球を組み立てて投手をリードすることが無意味に思えてくる打者=強打者なんですよね。
この記事では、強打者を1打席だけ高確率で打ち取る配球術を公開します。
打者が必ずヤマを張ると思ったら大間違い!
そもそも、投手と打者の力関係から、打者が必ず『ヤマ』を張る訳ではありません。投手との力関係により、ストレートでも変化球でも、ヤマを張れずに打てる打者はいるのです。
このような打者に対して『打者の裏をかこう』と配球を考えても、残念ながら全く無意味です。
最初から表も裏も無いのですから・・・
強打者を打ち取る配球術!
ハッキリ言って、強打者に対して特効薬的な配球術はありません!
って、これじゃ説明にならないですね。
もちろん、これで終わりではありませんから安心して下さい(笑)
強打者を全打席打ち取ろうとするな!
まずは、前提となる考え方を説明します。
強打者に対しては、無理に全打席を抑えにかからないことがポイントです。あらかじめ勝負所でのピンチを想定し、それ以外の打席の配球を逆算して決めるのです。
1試合で4打席回ってくるとして、4打席トータルで配球を決めます。そして、終盤の勝負所で手詰まりにならないように、あえて配球を偏らすんです。
例えば・・・
勝負所の4打席目でストレートで勝負にいくと決める。
その場合、それ以外の1打席~3打席はあえてカーブやスライダーで攻める。
もちろん全球変化球だと不自然すぎるので、適度にストレートを混ぜるが、あえてボールにする。
相手打者に『自分にストレートは通用しないと思っているな』と思わせることが目的です。
相手打者をミスリードすれば勝機が出てくる
この配球術の最大の目的は、相手打者をミスリードすることです。
上で挙げた例の場合、以下のような印象を3打席かけて相手打者に刷り込むのです。
- ストレートは外角へ逃げるようにボールにしている
- 変化球は苦し紛れに投げている
その後、終盤の勝負所の4打席目はこれまでの配球とは一転、内角のストレートを中心に攻める。
初球はともかく、その後に相手打者はアジャストしてくるんじゃないの?
と思われる人もいるでしょう。
しかし大抵の打者は、その打席が勝負所であればあるほど確実さを重視するものなんです。
ひとこと
打者は実際に体験したこと(1打席~3打席)をベースにして、確実性を高めようとします。
たとえヤマを張らない打者でも、確実性を高めるために、狙い玉を絞ることもあります。
1打席目~3打席目はヒットをいくら打たれても、あるいはフォアボールをいくら出してもかまいません。こちらが仕掛けた罠ですから。
でも勝負所の4打席目は違います。
相手打者は無意識のうちにミスリードされ、バッテリーが優位な状況を生み出すことができるんです。
まとめ
チームの主力打者=強打者は得点を叩き出す事が仕事ですから、チャンスでは目の色を変えて襲い掛かってきます。
本文でも触れましたが『強打者の裏をかこう』と思っても簡単ではありませんし、相手打者にとっては裏も表も無い状態だったりするんです。
そのような打者に1打席だけの、コースの投げ分け、緩急の使い分けを必死で考えも無駄に終わることの方が多いんですよね。
であれば、もっと多くの打席を費やして、あえて配球を偏らせながら相手打者をミスリードしてしまえば勝機が出てきます。私の経験上、有効に感じる場面が多かったです。
そして、キャッチャーとして『手詰まり』にならないことが精神的にも大きいです。キャッチャーとして、何かしらの勝算がなければ、根拠のある配球など出来ませんからね。
- 手ごわい打者は1打席で勝負しても勝算は低い。
- しかし、トータルで配球を考え、相手打者をミスリードさせられれば、抑えられる可能性が高まる。