「なぜ?どうして?」を教えない指導者は、本質を理解していない

「なぜ?どうして?」を教えない指導者は、本質を理解していない

技術的に正しいと思われることでも、その結果を導き出した理論を教えなければ選手は理解しません。

この記事では、合理的な理由を示す重要性について説明します。

 

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少年野球のコーチから意見を求めらる

以前、ある少年野球のコーチの方と、お話する機会がありました。

色々と野球談議をしているうちに、

子供たちを指導するときに配布している資料を見てもらえませんか?

と言われ、中身を見せてもらうことになったんですね。

その資料には一般的な技術内容が書かれており、一見すると別におかしなところはありません。しかし私は少し違和感を感じました。

 

なぜそうするか?が書かれていない!

見せてもらった資料には『こういったことをやればよいと書いてあるだけで、『なぜ、そうするのか?』といった具体的な理由が一切書かれていないのです。

例えば、ベースランニングに関して

膨らんでベースランニングすること

としか書かれていません。

 

なぜ、ベースランニングのときに膨らんで走るのでしょうか?理由が書いていないので、全然分かりません。

さらに言えば、膨らんで走るといっても、どのくらい膨らめば良いのでしょうか?

膨らむ理由を理解しなければ、分からないですよね。

 

頑張れ?いやいや頑張る方法を書いてよ!

その資料には『頑張る』という単語がよく出てくるんですよ。例えば、ベースランニングは『~やって走るべき』に続き『頑張って走る』という感じで。

逆なんですよね。選手が知りたいのは『頑張って走るための方法』なんです。極端に言えば、速く走る方法を知りたいんです!

 速く走る方法!

 

・走るスピードが遅くならないように、膨らんでベースランニングする。

 

・大きく膨らみすぎると走る距離が長くなるので注意する。

 

・速く走るには足を上げること!

 

・足を上げるには、腕を振ること!

 

こんな感じで『なぜ、そのような動き方をするのか?』を絶対に教えるべきです。たとえ相手が子供だとしても。

速く走るために必要な動作を教えていないのに『頑張れ』と言って成長を期待しては、選手がかわいそうです。

 

本質を理解していない

資料を見せていただいたコーチの方に、

これで、選手は上達しますかね?

と私は言ってしまいました。

コーチの方が下を向いてしまったので、ストレートに言い過ぎたかもしれません。もちろん、その後に合理的動作を教える必要性を説明し、納得して頂きましたが。

 

野球に限らず、こういうケースってよくありませんか?これが基本だ!当然だ!的な感じで。

なぜ、このような指導方法になるかと言いますと『本質を理解していない』からなんですよ。

教え方は色々あるんでしょうけど『なぜ?どうして?』を教えないと、本当の意味で選手は理解しません。

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相手が理解できる言葉で教えること

もちろん教える相手が小さい子ほど、難しい内容はかえって混乱するかもしれません。

しかし小さい子でも『なぜ?どうして?』と考えて欲しいし、小さい頃から考えるクセをつけることはとても大切です。


小さい子ほど、プロ野球選手やMLB選手のフォームを真似たりする『模倣』からフォーム作りをやります。

 

しかし、徐々に年を重ね、技術的な壁にぶつかる(思うような成績を残せない)と、解決方法が全く分からなくなるんです。

これは当たり前です。基礎となる技術を理解していないわけですから。

だからこそ、指導者は本質を理解し、相手が理解できる言葉で教えることが重要なんです。

 

合理的な理由を示せ!

私が知る限り野球界は、そのような土壌は出来上がっていません。影響力のある人間の意見が強いのが特徴なんです。

(※野球の世界だけに限りませんが)

そして、表面的な動作が重要だと思い込み、本質である『その動作が必要な理由』が置き去りにされることがよくあるんです。

 

例えば、野球をやったことのある方は、『バッティングの基本はセンター返し(ピッチャー返し)と一度は聞いたことがあるかと思います。

ほとんどの指導者は口にしますからね。でも、その理由を説明する(できる)指導者って少ないと思いますよ。

少なくとも、私は教えてもらった記憶がありませんから。実際は合理的な理由があります。

この理由は以下の記事に細かく解説していますので、興味ある方はご覧ください。


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