この記事では、以下の状況での打球処理とカバーリングの動きを解説します。
ランナー一塁
右中間二塁打
本塁送球
【概要】ランナー一塁、右中間二塁打
守備側がやるべきことは、以下の通りです。
- 一塁ランナーのホームインを阻止する
- 一塁ランナーがホームインしてしまう場合、打者走者を三塁に進塁させない
右中間への打球は三塁打になりやすいので、送球先が三塁なのか本塁なのか迅速に判断する必要があり、キャッチャーの指示の早さが重要になります。
野手・ベンチも声を出してカットマンに指示が伝わるようにフォローしましょう。
一塁ランナー及び打者走者の進塁具合によって、送球先が本塁から三塁へ変更になることがありますので、カットに入るセカンド・ファーストは指示を頭に入れた上で柔軟なプレーが要求されます。
中継プレーに関して、打球の位置から本塁まで距離が長いので、以下のようにカットマンが二人になります。
守備フォーメーション
図1 カバーリング前
各ポジションの動きはここからジャンプできます
ピッチャー キャッチャー ファースト セカンド サード ショート レフト センター ライトピッチャー
本塁送球に備えてカバーリングに向かいます。このとき三塁方向から回り込んで、カバーリングする場所に向かって下さい。
キャッチャー
ホームベースの前に移動し、野手に送球先を指示しつつ本塁送球に備えます。特にセカンドは移動距離が長いので、指示が遅くならないように注意しましょう。
カットに入るセカンドやファーストの位置がずれていたら修正の指示を出し、2枚目のカットマンであるファーストにはカット・ノーカットの指示も出します。
ファースト
2枚目のカットマンになり、セカンドからの送球に備えます。カットする位置は1枚目のカットマンであるセカンドと本塁のライン上に入るようにしましょう。
カットに入るセカンドの位置がずれていたら修正の指示を出します。
セカンドからの送球はキャッチャーの指示を聞き、カットまたはノーカットします。ノーカットの場合は、打者走者に余計な進塁を防ぐために、必ずフェイクを入れましょう!
セカンド
カットマンになりセンター・ライトからの送球に備えます。カットする位置は打球処理位置と本塁のライン上に入るように。
クッションボールになるような打球の場合は、できるだけ打球を処理する外野手に近づいて距離を詰めます。打球を処理する外野手はボールを拾う動作になり、強い送球が難しくなるからです。
打球がフェンスに到達せず、外野手が回りこめるような打球であれば、無理に近づく必要はありません。この辺は、外野手の体勢・肩の強さと自分の肩の強さを考慮して判断します。
また、打球処理のために外野手はカットマンの位置が分からなくなりますから、いち早く存在を知ってもらうため、両手を広げ、声を出しつつ大きな的になりましょう!
サード
三塁ベースに入り、本塁に向かった一塁ランナーが引き返してきた場合や、打者走者が三塁を狙ってきた場合の三塁送球に備えます。
ひとこと
ランナーが二塁にいる場合は不用意に三塁ベースから離れないようにしましょう。
マウンドに戻るピッチャーに近づき、励ましの一言くらいかけたい気持ちも分かります。
しかし、不用意にベースを空けると走者が進塁を狙ってきますからね。
ショート
二塁ベースに入り、二塁送球が発生した場合のカバーリングに備えます。
レフト
センター・ライト
打球にいち早く到達した方が、積極的に打球処理をしましょう。絶対に、譲り合わないように!
慌てずしっかりと打球を処理し、以下のことに注意しましょう。
慌てずに捕球しよう
一度ファンブルすると続いてファンブルしてしまい、大きなタイムロスになる場合がありますので、落ち着いて処理しましょう。
カットマンに向け素早い送球をする
カットマンに向けて素早い送球を心掛けます。クッションボールの処理の場合、助走をつけて投げることができませんから、強いボールを投げる意識より、素早くカットマンにボールを送球する意識を持ちましょう。
雨の濡れた芝生に注意
雨で外野の芝生が濡れている場合、ボールが濡れて滑りやすいので注意しましょう。
こんなときは、以下のような工夫をおすすめします。
- できるだけ遠投は避け、カットマンに送球するようにする
- 普段の2本指ではなく、3本指でボールを投げるようにする
ひとこと
基本的にカットに入る野手は、指示を出す野手に従って『カット』『ノーカット』します。
しかし、試合によっては相手ベンチの声が大きかったり、スタンドにいる観客の声援で指示がよく聞こえない場合もあります。
そのような場面に備えて、自分自身で判断する練習もしておきましょう!
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